麺処【こって牛】 新店 初訪 東京都品川区
2010/04/30/23:59:08(Fri)
2月12日に東急大井町線中延駅近くに出来た新店。開店当初は夜のみの営業だったが、3月から昼営業も始めているハズなので行ってみる。
変わった店名だが、こって牛とは暴れ牛を指すそう。
転じて、勇猛さを表したり、少々のことには動じない人、あるいはそんな状態を指す場合もあるそうだ。
西日本ではわりとポピュラーな言葉らしい。
大阪からやって来たこの店は牛骨スープがウリ。
と言っても、大阪にこの店の本店があるわけではなく、大阪出身の社長が奮起してこの地に作ってしまったラーメン屋。
開店と同時に入店すると元気な大阪弁がお迎え。
オヤジさんはコテコテの大阪人であり、社長命令で無理やり引っ張ってこられたそうだ。
「700円も、800円もするんはラーメンとちゃう!! ウチなら500円でやったろやないけぇ! 大阪の心意気を見せたりぃや!」
と言う、社長の厳命を受け、この地で頑張るそうだ。
店は鰻の寝床型で細くて狭い。入ってすぐに立ち喰いスペース。
奥にイス席が四つあるが、ラーメン原理主義者である私は立ち喰い席を希望。
ラーメンが生まれた明治の昔、ラーメン屋の多くは屋台であり、立ち喰いが普通であった。
その頃の麺喰いスタイルを継承したい私は、普段からレンゲ不用ドンブリ持ち喰いであり、カウンターやテーブルは要らないのである。

もちろん注文したのは〔牛そば〕
先客一名なので7分ほどで商品は来た。

真っ白なスープです。
麺は見えない。
店のオススメの喰い方通り、まずはスープを味わう。
北海道ラーメンの店にタマにある牛乳ラーメンと言われても納得できる味だ。
牛骨や内臓肉から取ったダシ汁ゆえに、もっとホルモンっぽい味わいを想像していたが、大間違い。
実に飲みやすいが、牛らしさは十分伝わる。

麺は、九州ラーメンなみの極細麺。
でも、茹で加減は柔らかめ。
厨房に背を向けていたので製麺所は分からない。

具の、しぐれ煮はコンビーフのような食感。甘めの味付け。
半割りの茹で玉子は、味付けがされていないようで、煮玉子や味付け玉子ではなく、半熟茹で玉子と言う解釈で良いかな。
総評
牛を使ったラーメンといえば、【がんこ】系や【雪濃湯】がすぐに思い浮かぶが、【がんこ】はすんごくサッパリしたダシ汁に濃い目の塩味であり、【雪濃湯】(初期店名は“醍醐”あるいは“紅醍醐”)は家系ラーメンのスープを牛骨ダシに差し替えたコッテリ味のモノであった。
どちらも、個性的な味わいであったが、それらともまた違う牛骨ラーメンがまた現れた。(埼玉の【鬼火山】は未食)
大阪の心意気で、どこまで踏ん張ってくれるか、楽しみである。
70点 500円。
