ZIPPOコレクション (30) 1941 REPLICA 2006
2015/01/28/23:59:43(Wed)
1941年型のZIPPOを再現したモデルです。2007年3月、ネット通販で購入。

1933年のファーストモデル、背が低くなった1935年型、少し背を伸ばし内ヒンジになった1937年型。
これらは、ほぼ立方体の形をしており、8つのコーナーが角ばっていました。
1938年頃から、この角ばった部分が丸くプレス成型されたモノが出回り始めました。
そのため、ラウンドコーナーモデルとも呼ばれているのが1941年型です。
1941年型と言われてますが、実は二年前から改修は始まっていたのですね。
この頃、ZIPPOはアメリカ軍の支給品として採用されていました。
1941年、第二次大戦の激化により良質な金属材料は優先的に軍需にまわされ、それまで真鍮製だったZIPPOはあまり質の良くない鉄(スチールではあった)を使い製造されるようになります。
そして、前線での使用に際して敵に見つかりにくいように、反射を防いだツヤ消しの黒色塗装が施されました。
あるいは、鉄はサビに弱いためサビ止めの意味もあったのかもしれません。
当時軍より大量の発注が来ていた為、塗装工程では生産時間短縮を目的とした熱風を当てる強制乾燥が採用されました。
その結果、鉄素材と塗料の収縮率の違いから粗くヒビ割れたようなザラついた仕上がりとなりました。
これが後に「ブラッククラックル」と呼ばれ、有名になったので、このラウンドコーナータイプが1941年型と言われるようになったのかもしれません。
この黒色塗装は当然質の高いものではなく、丁寧に仕上げられた塗装に比べるとはるかに剥落の進み方が早いようで、今残っているオリジナルのブラッククラックルは、ほとんどがハゲちょろけです。
そのため、塗装がよく残っている個体はコレクターの間で高値で取引されています。

さて、私の持っているのは現行生産品ですから、もちろん真鍮製でクロームメッキのヘアラインタイプ。
型番でいうと、そのもの「1941」
これはクロームメッキ、ヘアラインタイプだけを指し、真鍮地肌仕上げのモノは「1941B」などとなり、仕上げによって異なります。

現行レギュラーモデルとの違いは、チムニーの空気穴が一つ少ない七つ。
ホイールピンが中空タイプ。
ケースサイドが、アールではなく直線。
インサイドユニットのサイドも直線で構成されていて、現行インサイドユニットをそのまんま流用した1932、1933、1937よりは、だいぶガンバッタという印象。

ヒンジも、現行レギュラーとは違う4バレルタイプ。
オリジナルでは、後期になると3バレルもあります。

底面の刻印も当時のものに似せたタイプ。
パテントナンバーの「2032695」が特徴。
イヤリーコードは現行品と同じで、2006年8月製造とわかります。
こまかい擦りキズなどは多いが、コンディションは良い。
着火性、耐風性も良好。
開音はあまり良くない。