ギターコレクション (3 )フェルナンデスのフライングV型
2009/10/22/22:41:00(Thu)

このギター、型番がわからない。
だからフライングV型と書いた。
スミからスミまで見回してみても、どこにも型番が表示されていない。
当時のフェルナンデスのフライングV型は「FFV-〇△」となっていたから、コイツは「FFV-70」
なのかな?
とにかく、テイトムセン・スカイビル店で定価7万円のところ4万9千円で買った。
私が高校を出たばかりの18歳くらいの頃で、横浜高島屋のお煎餅屋さんでバイトした金を使った。





当時フェルナンデスは、ギブソンもののコピーではかなり定評があった。(本家からクレームが付くくらい。グレコだってそうだが・・・)
このギターも1974年型フライングVをかなり正確にコピーしていたらしいが、私の大改造により、今はこんなお姿。
おもな改造点は、
☆ ボディサイドに座って弾く時の滑り止め用のゴム・パッドを貼り付け。
☆ MS氏を真似してピックアップ・エスカッションを追加。
☆ ボディ・エンド側のストラップ・ピンを内股に移動。(レイナード・スキナードのマネ)
☆ ピックガードをツヤ消し黒色に塗装。
☆ 指乗せ用ピックガードを自作追加。(コレと飾りの小さなピックガードはグロス塗装)
☆ サーキットをワン・ヴォリューム、ワン・トーンに変更。(元の穴はプラ板で埋めて塗装)
☆ コントロールノブをスピード・ノブに変更。
そして、一番の特徴がトレモロユニットの装着。
「シフト2001」というヤツで、ギブソン系ギターのチューン-O-マチックブリッジのスタッドやポストをそのまま利用し、“ボディに大きな加工をせずに取り付け可能”と言うのがウリのマシーン。
販売元は忘れたけど、 確か「ゴトー」が作ってたんじゃなかったっけ。
板バネやコイル・スプリングではなく、トーションバーとか言う金属のネジレ弾性を利用したスプリングのおかげで、省スペースに成功している。
と、言っても、取り付け座金の下方向には伸びなかった代わりに、上方向に盛り上がってる。
元々は、レスポールに付けるために買ったのだが、コイツを付けたらハードケースのフタが閉まらなくなった。 そこで、このギターに廻ってきたというワケ。


スタインバーガーのトランストレムを狙った機能が付いており、各弦ごとに音程の変化量を調節でき、コードを押さえたまま、アームダウンorアップしても和音感を維持することが出来る・・・と言うことなんだが、世の中そんなに甘くない!!
どんなに入念に調整しようとも、弦の張力と音程には正確な相関関係があるわけではないので、和音感なんか維持できません!
本家 トランストレムだって似たり寄ったりなんだから、この子には無理。
でも、普通にロック・ナット付きのトレモロユニットとして考えれば、十分なパフォーマンスを持っている。
見た目が大袈裟だけどね。
こうして見ると、ストラトのシンクロナイズド・トレモロ・ユニットと言うのが、とても完成度の高いものだと言うのが良くわかる。50年以上前に作られたのに・・・・
ロック・ナットなんか使わなくても、手をかけてやれば、ほぼ問題ない程度までの音程変化まで持って行けるし、何よりオモテから見た姿がシンプルで良い。
他のギターに装着する場合のボディ加工は不可避だが。
さて、肝心の音の方はと言うと・・・・・モコモコです。オール・マホはそんなものでしょう。
レスポールほど高音も低音も出なくて、SGほどライトでなくメリハリに欠ける。
音は中途半端だが、ルックスは最高にカッコええ!
フラヴィとはそういうギターなのではないでしょうか。
comment
でもなんと言ってもこのトレモロユニットが凄い!緻密なメカニカル感バリバリでドキドキしますね。メカトロニクス的な仕事をしているので構造が気になります。
「シフト2001」は当時の日本の工業製品らしい精密さで、実に良く出来ています。
25日には見られますよ。
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