ポジションマーク補修
2019/03/23/23:36:10(Sat)
【黒猫商会】は簡単なギター、ベースのリペアと中古楽器、雑貨などのリサイクル商品の販売をしています。今回、【Cat’s】のお客さんである黒須さんよりヤマキのアコースティック・ギターが持ち込まれました。

70年代後半に作られたものでしょう。
MAXシリーズのYW-30Mと言う機種だと思います(サウンドホールからのぞいても型番が見つからなかった)
このギター、3ポジションのインレイが一部が割れて脱落しちゃっているんです。


黒須さんによると、この脱落した部分は紛失してしまったとのこと。
破片があれば寄せ集めて、無い部分は補って復元することが出来るんですけどね。
とてもキレイな天然貝のようです。
アワビかな?
当時の販売価格が3万円のギターですから、白蝶貝や、メキシコ貝を使うとは考えられない。
そこで螺鈿細工に使う貝を探したところ、アワビの小さな板状のモノでも2千円くらいはしてしまうんですね。
黒須さんと相談した結果、中古で○×円で買ったギターですから、そんなにカネかけるのもアホらし。
と言うことで、インレイステッカーを上から貼ることにしました。
まずは、脱落した部分の下地作り。

ウッドパテを使いますので、余計なトコロにつかないようにマスキング。
この時は、紙テープが無かったのでビニールテープですが、服に何度か貼り付けては剥がしてしてやり、粘着力を弱めます。
ウッドパテを、押し付けるように塗ってやります。

ウッドパテを塗り終えたトコロ。

乾燥・硬化で少し体積が減りますから、二度塗りしてやりました。
マスキングテープを剥がしたトコロ。

少し周囲より、盛り上がったように成っているのが理想。
この後、サンドペーパをかけて、平滑面を出してやります。
↑
この間、私のミスで写真を数枚消してしまいました (。>ω<。)ノ
↓
っうことで、インレイステッカーを貼り終えたトコロ。


インレイステッカーは、アバロン貝風のブルーを使用。
元はスクエアなタイプなので、横長六角形に加工。
オリジナル優先が原則ですが、一箇所だけ色が違うと違和感アリアリですから、モッタイナイけど他のポジションにも貼りました。
その点は黒須さんにも了解してもらってます。
その後、ネック調整やフレットに生じた弦があたる場所のキズ取り等を行い、軽く擦り合せをして完成。

黒須さんの片腕として活躍してください。
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