【正広食堂】 京急百貨店上大岡 大新潟展内
2009/11/01/14:31:04(Sun)
新潟県三条市は金物の町である。今、私達が使っているスプーンやフォーク、ナイフ、包丁に銀や錫の皿などの洋食器のほとんどがこの町と、隣接する燕市で作られている。
小さな町工場が林立するこの町の最盛期は、職人さんたちがゆっくりと食事を摂る時間も無いほど多忙を極めたと言う。
そんな事情で、手軽に素早く食べられる蕎麦が人気だったそう。
一方、新潟県中央部には自家製麺の蕎麦屋が多く、中華麺も製造していた。
蕎麦屋のメニューであるカレー南蛮にヒントを得て、この地にカレーラーメンが誕生したということだが発祥の店がどこなのかは諸説あり、わからない。一説によると70年の歴史を持つと言う。
そんな三条市のカレーラーメンの人気店が、大新潟展の一環として上大岡にやって来た。
三条市石上の 大衆食堂【正広】だ。
本店は中華や定食などの幅広いメニューを提供する店だが、今回の大新潟展では麺料理中心にメニューを絞り込み、店名も【正広食堂】としている。
開店の10:00を少し過ぎた頃、本日の一番客として入店。
当然【三条カレーラーメン】を注文。
5,6分の待ち時間でラーメン到着。

ドンブリからは刺激的なカレーのにおい。
さっそく、ドロリとしたスープから味をみる。
『うん! カレーだ!(←当たり前)しかも、かぁなり辛い』
辛いが、とても旨いカレーであり、ご飯に掛けたらとても良いカレーライスになりそう。
豚骨、鶏ガラでとったダシ汁に自家調合のカレー粉を溶かし込んでいく製法だそうだが、ベースのダシ汁がシッカリしたものなのだろう。 だから、このウマさになるものと思う。

麺は細目の縮れ。
シャッキリとした茹で上げだが、一部もつれている。
スープの粘度が高いため、ほぐしながら喰うのにちょっと手間がかかる。

具のチャーシュウは肩ロースと思われるものが1.5枚。
とても分厚くて、最も厚い部分では1cmちかくある。味付けは薄め。
しかし、本店のカレーラーメンの写真を見ると、このチャーシュウは無いようなのだが、大新潟展のための特別仕様?
ほかには、家庭のカレーによく見られるニンジン、タマネギ、ジャガイモ、豚肉。
青みとしてキヌサヤ。
総評
三条市のカレーラーメンは大別して二種類あり、普通のラーメンの上層部にカレールーを乗せるタイプと、スープ全域がカレーになっているタイプがあるそうだが、この店は後者。
上層カレータイプには某チェーン店などでお目にかかったことがあるが、この全域タイプは初。
もっとも、私が作るカレーラーメンはこのタイプなので、なじみはあるワケだ。
なじんだタイプだけに違和感は無いが、この価格はなじまない。
現地ではチャーシュウ無しで750円らしい。これは妥当な価格。
68点 901円。

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