ギターコレクション (7) 1981 Gibson Les Paul Standard
2020/04/20/23:40:42(Mon)
新型コロナの影響で、店売りラーメン自粛。書くことが無い!
だからヒマネタとして、久し振りのギターコレクションやります。
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Gibson Les Paul Standard
1981年1月22日製造、ナッシュビル工場製です。
後ろ姿は、割りとシンプル。

ボディ前面のアップ。

使い倒したけど、そんなにダメージは無くて比較的キレイな状態。
カラーは、お約束のレッドサンバースト。
ボディトップのメイプルは三枚合わせで、イチバン左のピースに少しだけ「トラ目」が現れてますが、写真ではよくわからないなぁ。
ボディ後面。

ボディバックは、タテ合わせもヨコ合わせも無いマホガニーの一枚板。
大きなダメージは無いけど、小さな打痕やベルトバックルによる傷は無数にあります。

ヘッドのアップ。

いわゆるデカヘッド。
「Gibson」のロゴは、点有りと言われるヤツ。
60~70年代のモノには、「i」の上の点が無いモノや極端に上に離れているモノが在るんです。
ヘッドの後面。

ペグは、私の記憶が確かなら「シャーラ―」製のクローズタイプ。
ロートマチックほどの精度はありませんが、アソビは少なく実用上ほぼ問題ない。
ヘッド裏には刻印が打たれています。

シリアルナンバーは 「80221624」
その下に「MADE IN U.S.A.」
シリアルナンバーの見方は、一桁目の8と五桁目の1で1981年を表し、022はその年の22日目を表しています。
下3桁がその日の製造数で、500~999の個体はナッシュビル工場製であることを表しています。
この個体は、1981年1月22日に製造されたモノ?
ただ、この刻印は塗装をかける前に打たれていますから、塗料の乾燥および各パーツの取付、検品などに数日かかる場合もあるはずです。
その日を見越して打刻するの?
それと、一日に624本も作れるの???・・・・・大いにギモンです。
その後、別の情報を得ました。
下三桁の624は、6がナッシュビル工場製をあらわし、24がその日に作られた24番目のギターであるコトをあらわしているとのこと。
この説の方が納得できるなぁ。
(5月23日、追記)
ナットとローポジション付近。

ナットは練り物ですかねぇ?
牛骨やプラスチックではない模様。
指板はこの時期だと、ブラジリアン・ローズウッドなのかなぁ?
サンディングした時、かなり赤っぽい粉が出ました。
弦はダダリオの 09-46 を張っています。
ネックはメイプルの3ピース。

そう、例のメイプルネックなんです。
「こんなもの、レスポールじゃない!!」
と言われたスペックのレスポールなんです、この個体。
「重い重い」と言われるレスポールの中でも、この年代が特に重いのは、このメイプルネックのせいでもあります。
体重計に乗せてみたら、5キロちょうどでした。
5ポジション付近は、塗装が剥がれてます。
そして低品位のラッカーを使っているのか、手入れを怠るとすぐベトつく感触になる。
フレットとポジションマークのアップ。

フレットは、私が二回すり合わせをしたので、かなり低くなっています。
まるで、70年代レスポールカスタムの「フレットレスワンダー」みたい。
ちょっと言い過ぎたかな(笑)
現在の高くて太いフレットに慣れた方には、非常に弾きにくいと思います。
バインディングは、当時のGibson製品標準仕様と思われる「フレットエッジバインディング」とか、「オーバーバインディング」とか呼ばれるもの。
「1弦と6弦の弦落ち低減効果あり」なんて言われていたけど、フツーのと比べても大した効果は無いみたい。
むしろ、1弦、6弦で大きくビブラートをかける際には邪魔だったりする。
ポジションマークの周辺は、かなり雑な仕事振りだな。
当時の日本製なんかは、かなりキッチリと直線とカドが出されているね。
フロントピックアップとセレクタースイッチ付近。

セレクタースイッチは、腕の振りに合うように私が斜めにセットしました。
ピックアップは「刻印ナンバードPAF/ PU-490」だろうね。
特にハイエンドなモノを除き、当時の多くのGibson製ギターに搭載されていたものです。
現在のように、リアとフロントで違うピックアップを付けるなんて考え方は無くて、ツーピックアップスは二個とも、スリーピックアップスは三個とも同じものが使われているハズです。
それから、ある楽器店の従業員さんから聞いたことがあるのですが、Gibson製ピックアップは昔も今もワックス漬けがなされていないと言うのはホントなのかなぁ?
確かに他の私の手持ちのハムバッキング・ピックアップ搭載ギターに比べて、ハウリングはしやすいです。
深く歪ませて、大音量で鳴らすには向いていないと言うコトです。
アンプから出る音は、「ピーピー大会」に成ってしまう。
ピックガードのボディへの取り付け穴周囲には亀裂が生じています。
コレは、リア・ピックアップのエスカッションに乗り上げるようにセットしてあるためです。
ブリッジはナッシュビルタイプのチューンオーマチックとストップテイルピース。

ナッシュビルタイプというのは、サドル脱落防止用のスプリンが無いヤツです。
無駄な共振が排除され、オクターブ調整の可動範囲も従来型より広くなっています。
テイルピースは、一時期アイバニーズの「クイックチェンジ・タイプ」にしていたコトもあるけど、現在はオリジナルになっています。
コントロール・ノブは全てスピード・ノブで、これもファクトリー・オリジナルです。
ただ配線はワンボリューム・ワントーンにしてあり、他の二つはダミー。
元来が「ストラト弾き」の私にとって、ボリュームが二つもあるというのは複雑極りないコトなのです。
コントロール・キャビティ内は、金属製のシールドがポットを覆うようにかぶせられています。
いわゆる「弁当箱」と呼ばれるタイプのノイズ対策ですね。
オリジナル・ハードケース付きで当時の販売価格は35万円。

私は25万数千円で買いました、ちょっと記憶がアイマイですけど。
【イシバシ楽器】渋谷店でした。
超合理化大量生産時期に作られたこの個体は、Gibson史上最も評価の低い部類に属するんです(笑)
でも、22歳の時に購入してから今まで、大きなトラブルも無くシッカリと働いてくれた。
頼りになる愛機であることは、間違いありません。
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