ギターコレクション (9) HOHNER G2 TREMOLO
2020/06/25/23:52:29(Thu)
ラーメンネタ僅少のため、またまたギター紹介だ~い。「スタインバーガー」って知ってます?
マックの新商品なんだけどね。
『ちがうよ~!!』
ネッド・スタインバーガーって言う家具屋のオッサンが作ったエレクトリック・ベースおよびギターのメーカーなんだけどね。(ちなみにフェンダーの創始者であるレオ・フェンダーはラジオ屋(無線機)のオッサン)
そこのベース&ギターは木じゃなくてグラファイトとカーボンをブレンドした合成樹脂が主な構成部材となっていて、その形状は通常のギター、ベースから不必要な部分を徹底的に排除したユニークと言うかヘンテコなカンジに成ったちゃったワケです。
んで、そのヘンの中でも最もヘンなのが
ヘッドが無い
っうコトなんです。
でもね、音は割りとマトモで、有名ミュージシャンにも使っている人が多いんですわ。
エドワード・ヴァンへイレンとかジョン・レノン、スティング、日本じゃぁ ムッシュかまやつさんや、モト冬樹さんが弾いているのを見たことがある。
そんなスタインバーガーですが、日本で発売された当初はとても高くて50万円くらいした。
とてもじゃないが、そんなカネ出せない私は、数年後に発売された廉価版である HOHNER 社製のこのギターに飛びついたワケです。
HOHNER 社と言えば、ブルーズ・ハープ(←ハーモニカのこと)、アコーディオン、リコーダー等で有名なドイツを代表する楽器メーカーだったけど、このギターはそのブランド名だけお借りして、日本の製造工場で作ってました(後に韓国に移行)
んで、私が使っているのがこの G2T。

このギターおよびベースには「ダブルボールエンド」と呼ばれる特殊な弦を使うんですが、普通の弦も使えるようにするのがこのアダプター。

6本の弦をイモネジを締めることによって固定します。
このアダプターは、弦の張力でネック先端のパーツ上に定置しているので、弦を緩めると外れます。
んで、ナットが無くて 0フレットがある!
面白い構造でしょ。
でもコレがちょっとした不具合の発生原因でもある。
2~3ポジションでチョーキングをすると弦が横ズレするんです。
当然、その状態だとチューニングがあってないので、ズレた分は戻してやらないイケマセン。
軽くアームダウンしてやると瞬時に戻るので、演奏中は慌てずに対処するように心がけています。
ネック先端パーツとアダプターを後ろから見たトコロ。

アダプターの6個の穴には切った弦の先端が見えています。
手が当たったりするとアブナイので、出来るだけ短く切ってやることが肝要。
ネック先端パーツの穴はトラスロッドを差し込む部分。
木材の色が見えてますね。
そう、本家スタインバーガーと違って、このギターは木で出来ているんです!
ローコスト化の為だと思うんですけど、本家のグラファイト樹脂ってそんなに高くつくのでしょうかねぇ?
ローポジション付近のネック&指板。

フレットは高くて幅広。
ですが、だいぶ摩滅が進んでいます。
今のトコロ、音詰まりなどは無いんですが。
指板はローズウッドですかね。
ボディおよびネックは何を使っているのかよくわからない。
ネット上では、メイプルと言う説も見かけましたが、それにしては軽過ぎる。
マホガニーでしょうか?
ポジションマークはパーロイドのドットタイプ。
5~7ポジション付近。

ネック先端部とブリッジサドルでの弦の折れ曲がり角度が少ないので、テンションがゆるいんです。
なので、弦はダダリオの 09~46 を張っています。
ネックエンド付近。

22ポジホンでボディにジョイントされています。
6弦の最終フレットだって、楽々指が届く。
ボディはその形状から「弁当箱」と呼ばれています(笑)

ピックアップは、フルカバードのハムバッキング。
「EMGデザイン」なんて書いてあるけど、デザインだけでしょ。
ただボディが小さい為、豊かな弦振動の伝播は期待できないから、ソレを補う音響特製を持たせてあるようです。
とにかく低音が良く出るんです。
高音だって、スッキリ抜けてくる。
このピックアップを他のギターに移植すると、どんな音になるのか?
とても興味深いんですけど、実行したことはありません。
ウラから見たお姿。

ストラップは、大きなワッシャを使ってヒール部分のストラップピンに固定しています。

ボディのウラは傷だらけ。

ピックボーイのストラップロックを、使う方のストラップピンに付けています。
コントロール・キャビティのフタにシリアルナーンバーが打ってあります。

「8783914」と読めますから、1987年製でしょう。
スタインバーガー・ライセンスのトレモロユニット。

このユニット、実に良く出来ているんですけど、長年使っているウチにユニットを支えている二本のスタッドボルトが弦の張力に負けて曲がりました。
正確に言うと、スタッドボルトを支えているベースプレートが変形したみたい。
今は、ベースプレートを直して、スタッドボルトの下に厚いワッシャをかませて、力が分散するようにしてあります。
だが、やはり警戒して、弾かない時は弦を緩めるようにしてます。
トレモロ使用後の音程のくるいは、コルグ AW4G チューニングメーターで計って 2目盛り以内に収まってます。
これなら、よほど耳と音感の良い人以外は気にならない程度です。
なんせ、0フレットとサドル間以外に、たわみが生じる部分がほとんど無いので。
6個並んだチューニングギアの下に見えるのは、カウンタースプリングを調整するネジです。

フタをはずしたり、ドライバーを持ってきたりしなくても、調整できるのはとても便利です。
それから写真ではよくわからないケド、ユニット全体をロックしてしまう機構も付いています。
コレを使うとフローティング状態ではありながら、弦交換後のチュウニング時間を短縮することが出来ます。
座って弾くときに便利な、折りたたみ式レッグレスト。

このパーツ別売りしてないのかなぁ?
フライングV にも付けたいんだけど。

コントロールは1ボリューム1トーン。
3ポジションのセレクター・スイッチ。
まぁ、とにかく軽くて取り回しがラク!
運搬もラク!!
そして、弾きにくいかというと、そんなこともない。
音もレスポールなんかよりも、好みなんです。
ただ、あまりの存在感の無さに、電車の中に忘れたことがある(笑)
今は「HOHNER」と言うブランドではなくて 「SPIRIT」 by STEINBERGER となり、韓国で製造されているようです。
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